FRB 資産縮小決定 (NHKニュースより)

アメリカの中央銀行FRB=連邦準備制度理事会は、20日まで開いた金融政策を決める会合で、市場に大量の資金を供給する量的緩和策で膨らんだFRBの資産規模を来月から段階的に縮小していくことを決めました。これによってFRBは金融危機後の異例の金融政策を、正常な状態に戻す対応をさらに進めることになります。

FRBは20日までの2日間、ワシントンで、金融政策を決める公開市場委員会を開きました。
終了後に発表された声明によりますと、FRBは、金融危機後に行った異例の量的緩和策で国債などを買い入れて膨らんだFRBの資産規模を、来月から段階的に縮小していくことを全会一致で決めました。
FRBの資産規模は、金融危機前の1兆ドル以下から、現在は、4兆4700億ドル、およそ500兆円にまで膨らんだままです。
今回の決定でFRBは、金融危機後の異例の政策から抜けだし、金利の上げ下げで金融政策を行う正常な状態に戻す対応をさらに進めることになります。
資産規模の縮小は金融政策の引き締めを意味しますが、FRBはアメリカ経済は今後も緩やかに拡大し、雇用情勢も堅調に推移すると判断しました。
一方、政策金利については、今の1%から1.25%の範囲で据え置くことを決め、追加の利上げは見送りました。
注目された今後の政策金利の見通しについては、景気の緩やかな拡大が続くとして、年内にあと1回、来年に3回、利上げを行うということし6月の段階の想定を維持しました。
FRBは、伸びが鈍化している物価の動向を見極めながら、年内の残る2回の会合で利上げを検討することになります。
各国の金融政策をめぐっては、ヨーロッパ中央銀行も来月の理事会で金融緩和の縮小について判断する方針を示すなど、異例の緩和政策の正常化を目指す動きが強まっていて、大規模な金融緩和を続ける日銀との方向性の違いが改めて鮮明になっています。

FRBのイエレン議長は、会合のあと記者会見し、「ハリケーンの被害による混乱はあるが、経済活動が再開すれば、成長は戻ってくるだろう」と述べ、ハリケーンの被害による影響は長期化せず、アメリカ経済の緩やかな拡大が続くという認識を示し、金融政策の引き締めを意味する資産縮小の決定は妥当だという考えを示しました。