経団連 新たな提言 Society 5.0の創造社会へ

経団連は、日本の社会が目指すあるべき姿を「創造社会」と名付け、その実現に向けた行動計画をまとめました。

経団連は今回の提言を検討するにあたって、これまでとは違う新しい考え方を導入しました。

日本経済の長期的な在り方については2000年以降、「ビジョン」として3回にわたって示してきましたが、これまでは少子高齢化など想定される社会問題への対応策が中心でした。

今回は、まず目指すべき社会の在り方を「創造社会」として打ち出し、それを実現するための具体策を打ち出す形になっています。

経団連は新たな「創造社会」のことを、狩猟社会から始まり農耕、工業、情報社会への大きな変化に次いで現れる5番目の社会=「society5.0」だと位置づけています。
AIやロボット、データの活用などいわゆるデジタル技術が進むことによって、個人の生活や行政、産業構造、雇用などを含めて社会が根本的に変わるとしています。

経団連はそうした社会に積極的に向き合うため、デジタル技術に人間ならではの想像力と創造力を融合させて社会課題を解決し、新たな価値を作り出せるという明るい未来の考え方を、日本から世界へ発信したいとしています。

企業や行政などが取り組むべき内容をまとめたアクションプランでは、2020年代のうちに目に見える形で変わる必要があるとしています。

産業界については、経済の新陳代謝を促すため創業間もないスタートアップ企業の育成に力を入れることや、終身雇用など日本型雇用慣行の見直しなどが必要だとしています。

人材育成については、論理的に考える力を初等教育の段階から育てることや、現在の文系と理系を分けた教育方法を見直すことを掲げています。

このほかGAFAに代表される巨大なIT企業に対抗するため、日本は業界や企業ごとに分散した多種多様なデータを組織の枠を越えて共有すべきだとしています。

アクションプランは、デジタル化が進む世界で日本の産業界が勝ち残るための対応策を示したものでもあります。