明治安田生命 個人目標を今年は設定せず

顧客との対面を前提とした生命保険の営業が変わります。

 

明治安田生命保険は営業職員の2020年度中の保険の契約目標をなくすことが報じられました。

 

新規顧客の開拓をやめ、既存顧客との非対面を中心とした関係づくりに専念するそうです。

 

生保レディーと呼ばれる営業職員は歩合給で稼ぐのが前提。

契約目標を1年間にわたって設けないのは極めて異例。

非対面を活用した営業スタイルに転換する節目になるとみられます。

 

新型コロナウイルスの流行が終息すれば改めて見直される可能性があるものの、感染再拡大のリスクはなお残り、業界全体でも対面の新規販売への過度な依存は続けられないとしての判断になります。

 

明治安田生命は4月から始まるはずだった3年間の中期経営計画の開始を1年延期することを決めました。

これにあわせて20年度に保険料収入や利益の目標をおかず、約3万3千人の営業職員に対しても保険の新規契約で拘束力のある目標を設けないこととしました。

 

既存顧客への連絡の頻度など関係強化を新しい目標とする方向で調整しており、スマートフォンなどを駆使し、直接会わなくても既存顧客と関係を保つ手法を模索してもらうそうです。

 

コロナ禍で需要が高まる無利子融資などの特例措置や入院などの保障に関する相談に対応、家計の不安に対応して、保険料を分割で払い込むしくみの導入も検討するそうです。

 

非対面営業の強化に向けて、タブレット端末や情報システムなどへの投資も前倒し、直接会わずに保険の契約を終えられるシステムの整備など、現場の体制構築を急ぐとのこと。

業務を効率化し、23年度までに事務量を個人向けの保険業務で4割減らす計画です。

生保各社は新型コロナの感染拡大を受け、対面での営業を原則止めています。

業界は早期の営業再開を模索してきましたが、営業職員が感染源になる可能性も否定できず慎重論が根強くあります。

明治安田生命は営業職員がスマホなどで既存顧客と対面と同様のコミュニケーションをとれる体制を整えた方が長期的な営業力の強化につながると判断しました。

 

生命保険文化センターによると、インターネットを通じて保険に加入した契約者の割合は18年度の調査で3%にとどまり、

保険の営業は対面がなお大半を占めます。

特に自前の営業網が強みだった明治安田生命の目標撤廃は対面営業に頼ってきた業種が曲がり角にきていることを象徴していると報じていました。