改正個人情報保護法が成立

データ利用の急拡大に合わせた改正個人情報保護法が6月5日成立したことが報じられました。

 

個人が望まないデータの利用停止を企業に求める権利を拡大する一方、個人を特定しない形で分析に使いやすくする制度も盛り込んだ内容となりました。

 

個人データを活用する重要性は新型コロナウイルスへの対応でも浮き彫りになりましたが、プライバシーを守る安全な活用をどう拡大させるかが引き続き焦点になると報じていました。

改正法は2022年春ごろまでの全体の施行をめざします。

企業によるデータの利活用を後押しする制度を設けます。

他の情報と照合しないと個人を識別できないよう、氏名を削除するなどしてデータを加工した「仮名加工情報」の制度を導入します。

社内での分析などに使う場合に限って本人からの開示や利用停止請求の対象外ともします。

 

小売業の企業が各店舗から顧客の年齢や性別、購入時間帯などの購買履歴を集め、社内で分析して商品開発に生かすなどの使い方が想定されます。

 

17年の法改正時には「匿名加工情報」と呼ぶ制度を導入しましたが、個人データを復元できない状態まで加工しなければならず、情報がそぎ落とされてデータ分析には物足りないと活用が進みませんでした。

 

データ利用を拡大する環境づくりとして、プライバシー保護など個人の権利も強化します。

必要のなくなったデータの利用停止を企業に求められる「利用停止権」の拡充を盛り込みました。

個人の権利を侵害する恐れがある場合などに利用停止を請求できます。

データの流通量が増え、本人が把握できないところで分析などに多用されるのを防ぐものです。

 

単体では個人情報ではないが、入手した企業側で個人と照合して使う場合は本人の同意を取ることを義務付けます。

ウェブの閲覧履歴を記録した「クッキー」情報などがこれにあたります。

クッキーを巡っては、19年8月、就職情報サイト「リクナビ」がクッキー情報をもとに就活生の内定辞退率を分析し、企業に販売していた問題が発覚。

こうしたケースでは個人情報と同等に扱う必要があると判断しました。