損害保険各社 水災リスク啓発にデジタル活用が活発化

大規模な豪雨災害が相次いでおり、損保業界では水害関連へのデジタル活用が盛んになっていることが報じられました。

 

水災リスクの啓発活動から効率的な保険金支払いの態勢整備に至るまで各段階で活用し、契約者の生活・事業再建に寄与する構えです。

 

損害保険料率算出機構によると、火災保険に付帯する水災補償の付帯率は2018年度で約7割にとどまるそうです。

 

象徴的な豪雨災害が起きれば、その地域周辺の付帯率は高まりますが、水災を経験していない場合、水害を自分事として捉えにくいため、三井住友海上火災保険は水災補償の啓発活動に仮想現実(VR)を用いるユニークな取り組みを始めています。

 

VR動画は河川氾濫と都市部などで発生しやすい内水氾濫の2種類を用意。

水位の上昇や部屋に土砂が流入する様子をリアルに再現していて、火災保険の補償見直しの提案に使っているそうです。

 

事故直後の初動対応では状況把握のため飛行ロボット(ドローン)の利用が進みますが、東京海上日動火災保険は人工衛星画像も活用することで、水災範囲や浸水度合いを早期に特定し、効率的な調査態勢を決める補助ツールとして利用しているそうです。

 

LINEを介した事故連絡に強みを持つ損害保険ジャパンは「水災アプリ」と呼ぶ損害調査用のスマートフォンアプリを導入。調査時間を半分程度に短縮できるそうです。

 

あいおいニッセイ同和損害保険も顧客と鑑定人による非対面調査を実装。

鑑定人の移動が不要となり、1日に調査可能な件数が増えるとしています。

 

大手損保の首脳の多くは、これまで10年に一度と言われた規模の自然災害がニューノーマル(新常態)になったと見ており、今後も国内外のベンダーなどアライアンス先と協業し、幅広い保険種目でのデジタル活用が想定されると報じられていました。