大手損保社、高齢者向けの補償充実

損害保険大手が、来年1月に改定する保険商品で高齢者向けの補償内容を充実させるとの報道がありました。

 

損保ジャパンは個人向け「自動車保険」の改定に伴い、「認知症」の被保険者が起こした自動車事故で、別居の既婚の子が賠償責任を負った際にも保険金を支払うようにします。

 

これまでは同様の事故で補償の対象になるのは、損害保険会社が従来から考える「家族」の範囲としての「配偶者、同居の親族、別居の未婚の子」にとどまっていたものに「別居の既婚の子」にまで家族の範囲を拡大したものです。

 

警察庁によると、自動車死亡事故件数のうち75歳以上の高齢運転者が占める割合は平成19年の8・2%から29年には12・9%へと拡大しており、認知症や認知機能低下者の割合が高いとされています。

 

厚生労働省によると、認知症患者は24年に462万人だったが、37年には約700万人と、高齢者の5人に1人に拡大する見込みで、今後、認知症の被保険者による事故は増加すると予想されます。

 

こうした認知症患者が事故を起こし、責任能力がないと判断されれば、当然、家族らに賠償を求める可能性もありますが、別居の既婚の子が多い訳で、これを家族として認めたことは当たり前のこととは言え、良い判断だと思います。

 

東京海上なども認知症対応の保険商品の開発に力を入れ始めています。

 

東京海上は住宅向け火災保険の改定で、賃貸住宅内での孤独死が発生した際に、家主が負担する空室期間などが発生した際の家賃の損失や原状回復、整理費用などを補償する特約を設けます。

 

従来は同じ内容の補償を受けるには火災保険とは別の保険に加入する必要がありましたが、特約とすることで1つの保険への加入で済み、手間が省けて利便性が高まると考えられます。

 

東京23区内で1人暮らしをする65歳以上の高齢者の自宅での死亡者数は28年に約3200人と、この10年で約7割増加しているとのデータもあります。

 

単身高齢者世帯は今後も増加する見込みで、賃貸住宅のオーナーには孤独死発生による家賃の損失などが経営上の大きなリスクになっており、こうした保険の登場で高齢者の入居も容易になれば良いと思いますね。

 

 

917日は「敬老の日」です。

 

65歳以上の高齢者と呼ばれる方の人口は3500万人以上と「超高齢化社会」の日本では、高齢者故の事故リスクは増えていくと考えられます。

 

損害保険会社の高齢者補償充実は超高齢者社会を支えていくと考えますので、全国の保険ショップでは「幟」を作ったり、オリジナル案内チラシを作ったりして多くの方々に、まずは高齢者補償保険の告知を積極的に心掛けて行きましょう。

 

ニーズは顕在化しているので、「高齢者対策補償」のワードは、今後のキラーワードになると思いますよ。