外貨建て保険の利回りを顧客に開示し「見える化」へ

日本生命保険や第一生命ホールディングスなど生保各社は、運用商品に近い性質を持つ外貨建て保険で、保険料の支払総額に対して見込める利回りの比率を示す「実質利回り」を、顧客に開示する調整に入ったと報じられました。

 

外貨建て保険の利回りは為替変動リスクがあることなどもあってわかりにくく、各社によって定義も異なっていました。

 

長引く低金利で外貨建て保険の人気が高まるなか、金融庁は商品の「見える化」を促しており、顧客が人生設計に応じた保険を選びやすくすると報じられています。

 

現在、生保各社が加盟する生命保険協会で議論を進めていて、月内にも保険販売に関するガイドラインを改定する方針とのことです。

 

まず契約時に一定額をまとめて支払う「一時払い」型の外貨建て保険を対象に、実質利回りの開示を検討します。

 

開示の時期などは各社が判断し、このガイドラインに沿って実質利回りの開示など、顧客への商品説明に使う資料の表示を改めます。

 

従来、外貨建て保険の説明資料には利回りを比べる目安として「積立利率」を載せていますが、積立利率は保険料の総額から手数料などを引いた額をベースに算出しますので、実際に顧客が得る利回りはそれを下回るため、金融庁は「顧客本位の観点から問題がある」と指摘していました。

 

今回開示する実質利回りは、保険料の支払総額をベースに算出して示すことで顧客が誤解するリスクを避けるとのこと。

 

そのほかの開示情報も拡充し、支払った保険料のうち、代理店などに支払う手数料を表示、更に解約時に戻る返戻金の開示については、為替リスクを明示、契約年数に応じた推移も明らかにすることも検討しているとのこと。

 

ただ開示の対応には一定のコストと人手がかかるため、人員面などで余力の小さい中堅以下の生保がどこまで足並みをそろえて対応できるかには不透明な面もあるとも報じていました。