外貨建て保険に相次ぎ参入 (日刊工業新聞より)

日銀のマイナス金利政策などに端を発する歴史的な超低金利環境を受け、生命保険会社は4月に保険の運用利回りである予定利率を引き下げた。

その結果、新規契約の保険料が値上がりし各社の販売の重しとなった。

ただ、その中で販売を伸ばしているのが「外貨建て保険」だ。

 

もともと高シェアを持つ三井住友海上プライマリー生命保険、メットライフ生命保険、日本生命保険傘下の三井生命保険、第一生命ホールディングス傘下の第一フロンティア生命保険が外貨建て保険を販売していた。これに2017年は住友生命保険、明治安田生命保険が相次ぎ参入。戦国時代に突入した。

 

外貨建て保険は外国の国債や社債で運用するため、日本国債を運用する円貨建て保険に比べ高利回りが期待できる。半面、為替変動での元本毀損(きそん)もあり得るリスクの高い商品だ。現在は緩やかな円安が続いているが、急な円高が起こると含み損を抱える契約者が続出することになる。

 

証券会社の顧客と違い、保険会社や銀行の顧客はリスク商品への理解が浅い。販売後のトラブルを防ぐため、各社は販売員の説明能力を測る専用検定などを用意している。契約後一定期間の死亡保険金額を円建てで保証する保険など、加入者視点に立った商品開発も目立つ。

 

現在、外貨建て保険が各社の業績を支えている。

17年4―9月期決算は生保大手4社がそろって増益となったが、その理由として各社が挙げたのが外貨建て保険だ。

日生は三井生命に加え、10月から日生本体の営業職員チャネルでも外貨建て保険の取り扱いを始めた。オリックス生命保険も19年初頭に商品投入を検討する。

銀行預金に比べ高い利回りが期待できる外貨建て保険の人気は、今後も継続していきそうだ。