住宅の転貸契約、書面・説明義務付け

アパートなど賃貸住宅を一括で借り上げ、入居者にまた貸しする「サブリース」に初めて法規制がかかることが報じられました。

 

約束した賃料が顧客に払われないなどのトラブルが多発したためです。

「必ずもうかる」といった勧誘を禁止するほか、家賃の保証期間など重要事項の契約内容は書面を交付して説明する義務を事業者に課します。

不適切な業者を排除する狙いがあります。

サブリース方式でシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していた不動産会社は18年に破綻しました。

政府は6日「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」を閣議決定しました。

サブリースは一般的に事業者が入居者の募集から建物の維持・管理、家賃収納まで担います。

近年急増しており、管理戸数は2019年末時点で316万戸にのぼり、民間の賃貸住宅の約2割に相当します。

ただ物件の所有者と事業者の間で家賃保証などをめぐる問題が頻繁に起きています。

事業者が一定期間保証としていても、実際は条件が付いており、物件の入居状況や周辺の家賃相場の動向次第で減額の可能性があります。

事業者から十分な説明がないまま家賃が減額されるといった事例もあります。

減額によって、家賃収入を当て込んで組んだローンの返済が滞ることになりかねません。

サブリース方式でシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していた不動産会社は経営難で家賃の支払いを停止し、所有者の自己破産が出たほか、会社も18年に破綻しました。

 

今回の新法案では、保証家賃の減額リスクなどの重要事項を説明しなかったり、「絶対に損はしない」など虚偽を伝えたりする行為は禁止になります。

家賃保証の期間や金額、契約解除の条件といった内容は、書面を交付して説明する義務が事業者に課されます。

 

国土交通省の調査では、サブリース物件を取得する際に「勧誘を受けて取得した」と答えた所有者は全体の8割程度だったとしています。

このうちサブリース業者のみの勧誘は1割にとどまり、不動産業者や建設会社が関わった例が6割にのぼりました。

今回の規制はこうしたサブリース業者と組んで勧誘する事業者にも適用されます。

 

法案にはサブリースも含めた賃貸住宅管理業の登録義務化も盛り込まれました。

管理戸数200以上の事業者が対象となる見込みで管理の有資格者の配置なども義務になります。

新法案は今の通常国会で成立すれば、サブリース関連の規制は年末か来年初めにも施行されることになります。

賃貸住宅管理業の登録義務化は施行から1年後となります。

違反した場合は業務停止命令を科される可能性があるほか、悪質性が高い場合は罰金や懲役刑もありうると報じていました。