コロナワクチン開発中の事故の補償保険の成約相次ぐ

複数の大手損保で、新型コロナウイルスのワクチン開発に関する臨床試験や治験中に起きた事故を補償する保険商品の成約が相次いでいることが報じられました。

 

英アストラゼネカは開発中のワクチンに関して有害事象が発生したとして治験を一時中止するなどリスクは顕在化しています。

 

早期の収束シナリオの実現に向けてワクチン開発の期待感が高まる中、製薬会社や大学病院の経済的リスク軽減に損保会社が大きな役割を果たしている形になります。

 

治験や臨床研究に起因して被験者が死亡したり後遺障害などの健康被害が起きると実施者には賠償責任が発生します。

 

実施者が無過失でも健康被害との間に因果関係が認められると補償責任が問われることになります。

 

そこで一般に実施者は法令などに基づき保険の加入措置を講じています。

 

例えば、治験被験者への補償策定では医薬品企業法務研究会が定める指針に基づくケースが多く、補償金は労災保険の障害等級に応じて変動します。

 

損保会社は提出された実施計画書などから保険料などを算出する形を取ります。

 

こうした保険は東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の国内大手4社のほか、チャブ損害保険などが提供しています。

 

複数社ですでに数十件の成約実績があるそうです。

 

損保各社は新型コロナを特別扱いせず他の病気の医薬品開発などと同様に保険の引き受け可否を判断する姿勢をとっています。