アマゾン、米ホールフーズ買収ニュースで株価が買収額相当分も上がる (東洋経済ONLINEより)

オンライン小売の米アマゾン・ドットコムは、自然・有機食品小売り大手の米ホールフーズ・マーケットを債務を含め137億ドルで買収すると発表した。

アマゾンは買収により、富裕層やミレニアル世代の顧客に向けて、生鮮食品などを販売する実店舗網を強化できる。

 

アマゾンによる企業買収としては過去最大。実店舗小売事業への進出に向けた取り組みとしても最大となる。

ホールフーズにとっては、商品を低価格で販売するというアマゾンの強みを活用できることになり、競争力の強化につながる。ホールフーズは既存店売上高が7四半期連続で減少するなど、業績が低迷していた。

買収額は1株当たり42ドルと、ホールフーズ株価の前日引け値に27%上乗せした水準。

ホールフーズ株は2年ぶりの高値を更新。買収提示額をやや上回る水準で推移しており、規制当局により買収を阻止されるリスクは小さいと投資家が予想していることを示唆した。

 

アマゾン株は3%上昇の993.40ドルと、時価総額は140億ドル以上膨らんだ

ムーディーズ・インベスターズ・サービスのバイスプレジデント兼シニアクレジットオフィサーのミッキー・チャダ氏は「スーパーマーケットは、同業はもちろん、ウォルマート・ストアーズ、ターゲット<TGT.N>など、従来とは異なる生鮮販売業者に加え、積極的な価格競争を行う体力のあるアマゾンのような小売業者とも戦う必要が出てきた」と話す。同氏はスーパーマーケット業界で再編が一段と加速すると予想する。

グローバルデータ・リテールのマネジング・ディレクター、ニール・ソンダース氏は「ホールフーズがさらされていた圧力は解消され、事業再活性化に向けた好機を得ることになる」と語った。

ホールフーズを巡っては、アクティビスト(物言う投資家)のヘッジファンド、ジャナ・パートナーズから経営陣刷新などを求める圧力が強まっていた。

関係筋は、アマゾンがオンラインと実店舗での販売融合を目指していると述べる。実店舗での販売に加え、オンライン注文品の実店舗での受け取り、宅配など、店舗倉庫を物流拠点にこうしたサービスを複合的に展開していく青写真を描いているという。

だが、オンライン注文品の実店舗での受け取りではウォルマートが先行しており、生鮮販売ではまだまだ水をあけられている。

また食品市場におけるアマゾンの影響力はなお小さく、有機食品への旺盛な需要を踏まえると、農家は価格交渉で強い力を持つとの指摘も上がる。