キーワードは「持続可能性」

金融庁が2018年3月期決算で7年ぶりに赤字に転落した福島銀行に対し、業務改善命令を出していたと報道されました。

 

福島銀行への改善命令は、法令違反を受けた処分ではなく、「経営の立て直しを求める」ことが狙いとなります。長引く低金利や人口減で地方銀行の経営環境は厳しさを増すなか、金融庁は経営の悪化が目立つ地方銀行への予防的な検査に着手していますが、福島銀行もその中に含まれていたそうです。

福島銀行は米金利上昇の影響で保有する投資信託含み損を抱え、不良債権の処理費用を積み増したことも重なり、18年3月期の純損益は31億円の赤字でした。

 

更に、金融庁は島根銀行に業務改善命令を出す検討に入ったと報道されました。これも、法令違反への処分ではなく収益構造の改善を求めるための措置。

 島根銀行は2018年3月期まで本業のもうけを示すコア業務純益が2期連続で赤字。抜本的な収益力の改善やガバナンスの強化が急務となっています。金融庁は近く検討結果を通知した上で、業務改善命令を含む対応を検討するとのことです。

 

金融庁は地域金融機関の「持続可能」なビジネスモデルづくりを重要課題に掲げています。

 

 この「持続可能」がキーワードとなりますので、全国の保険に携わる方は、記憶しておきましょうね。

 

要するに、現状、足元で財務の健全性に問題がなくても、「収益構造が変わらなければいずれ生き延びれなくなるとの危機感」から変化を求めています。

 

この20年間、検査マニュアルに基づき健全経営を処分庁として金融庁は指導して来ましたが、森長官に代わって、金融庁はいきなり「育成庁」としての機能であり、持続可能なビジネスモデル構築を金融機関に求めました。「バイブル」であったマニュアルがなくなり、金融機関は「オリジナルのビジネスモデル」を創ることが求められていますが、20年間指針に沿ってさえ運営していれば良かった経営を突然オリジナルを考えろと言われても無理な話ですよね。

 

著者も昨年、某地方銀行に呼ばれて、ビジネスモデルの構築のアドバイスを求められ、地銀幹部の方々とブレストさせていただきましたが、提案する全てを「前例がないから」で却下されました。マニュアル人生を20年送った行員に、今更オリジナルビジネスモデルを考えろということ自体無理な話だと思います。どうせ出来ないのですから、他の人に任せるとか手がありませんので、これが決断できるかが生き残りの分岐点かと思います。

7月には、こうした人たちが頼りにして来た「検査マニュアル」がついになくなります。

 

そもそも、日本の銀行は500行程度しかないのにオーバーバンキングとされているのは、全ての銀行が「同じビジネスモデル」で来たからです。担保を取ってお金を貸すという子供でも出来る仕事を優秀な人材が取り組んできた訳です。担保を取れるので不動産に融資をし続けバブルを起こした銀行の罪に対し、金融庁が処分庁として登場した訳ですが、マイナス金利の中、如何に「持続可能性」を高めるかを求められています。

 

これは保険代理店も同じです。

 

「持続可能」なために具体的な一歩を踏み出す時が来ていますね。