がん5年生存率、ステージごとに初公表 

国立がん研究センターでは平成21年までの2年間にがんの拠点病院など全国251の医療機関で治療したおよそ50万人のがん患者のデータを集計し、各がんの進行度合いを示すステージごとに診断から5年後に生きている人の割合を示した5年生存率を初めて公表しました。
このうち、国立がん研究センター中央病院が治療した胃がんの患者では、最も早期にあたるステージ1で91.8%、ステージ2で71.5%、ステージ3で64.6%、ステージ4で14.5%などとなっています。

こうしたデータは各地の病院ごとに公表され、国立がん研究センターのホームページで見ることができます。

国立がん研究センターは生存率の単純な比較はできないとしていますが、公表データには医療機関ごとに症例数や患者の年代、手術の有無など生存率に影響する患者の背景などが詳しく示されていて、患者が主治医と相談して病院を選ぶ際に参考材料の1つになるのではないかとしています。

一般に、各医療機関の5年生存率は治療成績を測る指標とされています。

今回公表された東京都内の11の医療機関のデータを例に見てみると、胃がんのステージ3では生存率が最も低いところは11.7%で、最も高いところの40.4%と比べると30%近い差がありました。

大腸がんのステージ3でも最も低いところは41.0%で、最も高い85.7%とは40%余りの差があります。

ただし、国立がん研究センターは今回公表した5年生存率について医療機関の間で単純な比較はできないとしています。

その理由として、ステージごとにみると症例数が少なくなり、精度が低い数字が含まれていることをあげています。

さらに、同じステージでも比較的難しい症例やがん以外の合併症のある患者、それに高齢の患者などそもそも治療が難しいケースでも受け入れて治療をする医療機関は5年生存率が低くなる傾向になります。

一方で若い患者が多く、手術を妨げる要因が少ない患者を増やせば5年生存率も高くなり治療成績が高い医療機関のように見えます。

集計を行った国立がん研究センターでは、5年生存率のデータ以外にも症例数や年齢、それに医療機関側のコメントなどを含め総合的に判断することが重要だとしています。